かながわ県のやながわさん

YouTubeで「かながわ県のやながわさん」というカラオケ動画のチャンネルをやってます。歌うことも書くことも好きなので、好きなことはどんどんやってみようとブログも始めてみました。良ければお付き合い下さい。

まさかの坂

人生には上り坂と下り坂、そしてまさかという坂があるという。

今日からの那覇旅行は2月に予約して首を長くして待っていた今年初めての那覇だ。
海開きの日程の発表を待ってすぐに予約した。
やっぱり泳げる沖縄と泳げない沖縄では楽しさが桁違いだ。

そう書くと、シュノーケリングとかダイビングとかガンガンやりそうに思うだろうが、自分はまるっきしのカナヅチだ。
水が怖い。
胸まで水が来たらもうダメだ。
そそくさと砂浜に戻る。
多分、前世は溺死したんだろうと思ってる。

波打ち際でちゃぷちゃぷ
これが俺の、いちばんの海の楽しみ方だ。
そして片手にはビール。これだけは外せない。
青い空、青い海、白い砂浜、そしてオリオンビール
これぞ「ザ・沖縄」だ。

さて、出発を翌日に控えた昨日の夜。
ANAのアプリを確認すると、予約一覧に明日の便が出て来ない。

5月から7月にかけての3回分は予約一覧に出て来るのに、明日の便だけが出て来ない。
変だなぁ。
これでは事前チェックインが出来ないじゃないか、とANAの「問い合わせ」に電話した。

オペレーターに繋がるまで30分くらい待たされたが、辛抱強く待った。

ようやくオペレーターに繋がり、用件を伝えると
「ヤナガワ様のお名前で明日からのご予約は入ってないようです」
という。

んなバカな。
だって俺は予約した時に「予約完了」の画面をスクショしてあるんだから。

するとオペレーターが
「キャンセル履歴に同じ日程の那覇往復がございます。支払い期限までにご入金がなかったために自動キャンセルになったようです」
と言う。

受話器を片手にポカ~ンと口を開けて何も言えなくなってしまった・・・

予約だけしてクレジットカード決済の手続きを忘れてたんだ。
そういえば同じ日にコンサートチケットも予約して、そっちはカード決済したのを覚えてる。
それとこれとかごっちゃになって、すっかり両方とも決済した気分になってしまってたのか・・・


けれど、である。
今回の那覇旅行は「あ、そうですか」で済ませることが出来ない事情があるのだ。

実は古い友人から、
「今までの職場を辞めて、次の仕事に就くまでに時間があるから、久しぶりに東京辺りで会わないか」
という誘いが、グループLINEで俺ともう一人の友人に届いた。

もう一人の友人が
「4月の第3週の週末なら大丈夫」
と送って来た。
それ以外は予定があってダメだと。

なので俺は正直に
「申し訳ない。その週は那覇旅行を入れちゃったから俺はムリだ。残念だけど2人で楽しんで。」
と返した。

すると
「どうせヤナガワは一人旅だろ。じゃあ俺たちも行って那覇で会おうぜ」
とまさかの展開に。

という前段階があるので、2人を那覇に呼び寄せた感じになってしまった張本人が
「支払を忘れてて飛行機に乗れませんでした。てへっ」
では済まされないのだ。

電話口のオペレーターに、すがりつく勢いで
「すみませんっ!明日からの那覇の便、なんとかなりませんか!?」
と頼み込んだ。

「お調べ致しますので少々お待ち下さい」
と調べてもらっている間の保留音を、ずっとそわそわ歩きながら聞いていた。

これで俺が行かなかったら信用問題に関わるよなぁ。
長年の友情にもヒビが入りかねない。
だいたい、今回話しを持ちかけてきた転職する友人は暑いのが大嫌いで、本当は沖縄になんか行きたくないんだろうということも分かっていた。
それでも来ると言ってるのに・・・

「ヤナガワ様、お待たせ致しました」
待ちに待ったオペレーターさんの声。
「いえいえ。で、どうですか?取れましたか?」
食い気味に聞く俺。

「行きの便はご希望の便が取れました。ただ帰りの便が朝の8時の便しか空いてないんです」

あー良かったぁ~
俺はヘナヘナと座り込んだ。
帰りの便なんてどうでもいい。
いくらでも早起きしますとも。

モタモタして誰かに席を取られてはいけない。
「すぐに押さえて下さい!」
と頼み込んだ。

そして今、コレを飛行機の中で書いている。
なんとか無事に搭乗出来て、なんとか友情も維持出来そうだ。

しかし空港に着くまでにもハプニングがあった。
出先から羽田空港に向かったので、何十年かぶりにモノレールを使った。
一つ目の駅が「第3ターミナル駅」で、二つ目の駅が「第1ターミナル駅」だった。
俺は第2ターミナル駅に行きたかったのになぁーと思いながら仕方なく「第1ターミナル駅」で降りた。
第2ターミナルには歩いて行くしかないようだ。

改札を出ると切符売り場の付近に暇そうな駅員が立っていたので
「第2ターミナル駅は通過されちゃうんですね」と話しかけてみたら
「終点が第2ターミナル駅です」
という。
第3、第1と来て、その後にまさか第2が来るなんて誰が想像する?
東京モノレールさん、乗車中にもう少し丁寧なアナウンスがあっても良いんじゃね?
などと不満を抱いてしまうが、そんなのは贅沢な不満だ。

しかもこの飛行機、乗ってみたらまさかのガラガラ。
昨夜あんなにオペレーターさんに
「ありがとう!ありがとう!」
と頭を下げたのが損した気分になるのも贅沢な不満。

喉元過ぎれば熱さ忘れる。

こんな性格だから、きっとこれからの人生にもたくさんの「まさかの坂」が待ち構えていることだろう。